陽光地区の国際書香怡養院

旅順経済開発区 陽光地区の国際書香怡養院

  奉仕山庄養老院を後にして、一路、旅順へ向かう。日露戦争の舞台となった旅順は日本とは関係が深い。今も重要な軍港であり、立ち入りが許されていない地域も多い。その旅順地区のなかに経済開発区として大連交通大学や住宅地を含む大規模はまちづくりがなされている。その中にある陽光地区は多くの団地があり、またその一角に目指す「大連国際書香怡養院」がある。

Photo_22 ここは、要介護老人向けではなく、退職後間もない元気老人のため2006年5月に日本の高齢者に向け短期滞在のシニアカレッジとして建設された施設である。施設はこれまで見てきた養老院よりはすこし豪華である。一室2027㎡の和洋の異なる約30室があり、長期滞在の場合、月8万円または8万3000円である。この中には、食費、部屋代、学費、テキスト代、管理費が含まれている。

短期滞在の場合は、1日、6000円である。ここでは、長期滞在しながら、中国語、書道、太極拳などの文化を学び、また近隣の大学生と交流を通じ、老後を中国で楽しみながら過ごすというコンセプトである。娯楽施設もビリヤード、ゲートボール、ミュジック教Photo_25室、カラオケ、温泉などもあり楽しめる。オープン間も無いころにNHKの取材もあり、日本でも放送されたがいまひとつ関心が薄く、入居者はまだ多くは無い。大連市内からかなりかなり離れているが、市内までは通勤用のバスが運行しており、市内へ出かけることも出来る。タクシーでも1時間以上かかるが、約120元(1800円)程度で行ける。

今後、中国に関心を持つ高齢者が、その文化や言葉を学ぶには、ちょうど適当な価格であり、30日滞在して、食事代等すべて込みの8万円は安いのではと感じる。ちなみに大連市内で3星クラスのホテルに滞在すると1泊(朝食付き)で8000円程度かかる。

Photo_23大連に進出している日本企業も多く、その関係家族の利用も見込めるなど、今後の利用者の推移を見守ってみたい。

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旅順近郊の奉仕山庄養老院

Photo_16視察2日目の午後は旅順の開発区に向けて大連市内からタクシーで約1時間以上長距離の移動である。

その途中で、市街地から離れ国道沿いにある「奉仕山庄養老院」へ寄る。三方を山に囲まれ敷地1万㎡、建築面積6000㎡、2階建て 200床という規模の養老院である。設備として、テレビ、カラオケ、マージャン室、図書室、シャワー、リハビリルームなどを備えている。

家庭的なサービスを心がけており、「すべては老人のため、老人はすべてである。天下の子どもの代わりに親孝行をする。すべてのPhoto_19家に喜びを与える」を理念としている。ここは、元々建設業を営むオーナーが3000万元(約4.5億円)を投資し旅順への観光客目当てに作った施設で、宿泊、レストラン、入浴施設を持っていたリゾート施設だったが、そのオーナーが養老院へ改造したものである。その理由を伺うと観光目当てでは、冬場の稼働率が悪く年の半分しか施設が生かせないため、年間を通じて稼動する養老院への業態転換を図ったものである。もっとも、リゾート施設をつくる際にその程度のマーケティングを行い、リゾートとしては稼動率が上がらないことぐらいは、わかりそうなのにと内心??と思った次第である。

Photo_18  施設は、日本の施設と比較してとりわけ目を見張るような設備があるわけではないが、それなりのレベルであった。既存の入浴施設の改造をはじめ、裏庭にも空地があり、今後5000元ほどの投資を行ないまだまだ施設の充実を図っていくとのことであった。

訪問時は開業2ヶ月であり、200名定員の内、入居者は男女合わせて30名であった。ロビーでマージャンを楽しんでいた4人のご婦人方は見るからに元気で、日本の介護レベルでいえば、介護保険の要支援以上であろう。この施設の利用者の中には、長期の長期の入所ばかりではなく、寒い時期には北から寒さを避け、暑い時期には南から暑さを避ける渡り鳥のように移り変わる人も多い。まだ少ない入所者も年末までには60名ほどにしたいとの話であった。どうして募集しているのかを尋ねると個人的な人脈が大きいとのこと。入居料は、部屋のグレードで異なるが、食事込みで月6503000元である。この時点でのスタッフ数は13名、給料は月700900元と安い。

Photo_21  場所的に少し不便なところに位置しているため、今後の利用増をどのように図るか、課題であるように思えた施設である。

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発見“驚きの中国”

中国の交通事情

以前の北京訪問時と同様に今回の大連でも感じたが、とにかく道路の横断が命がけである。ほとんどの中国人が日本より広い6車線道路でも通行している車の間を平気で渡るのである。また車の方も一切かまわずその間をほとんど減速もせずすり抜けていくのである。

横断歩道でわたっていようが、日本の歩行者優先などの考えは夢のまた夢で、平気で車が突っ込んでくる。信号が少ない分、走っている車のほとんどがかなりのスピードで駆け抜けている。なかなか一回でわたりきれないので、中央のセンターライン付近で右や左から来る車に注意しながらまるで何事も起こらないことを確信するようにスイスイと平気な顔して渡るのである。小生などは狭い道でも、案内のG嬢に子どものように上着の袖をひっぱられながら、ついていくという情けないあり様である。どうして皆が事故も起こさず渡れるのかと尋ねたら、昔から慣れているから平気という返事であった。もっとも交通事故が無いわけではないが・・・この生き馬の目を抜くようなエネルギーが今の高度成長を支えている感じがした。北京オリンピックでこのような交通ルールになれない外国人が、交通事故の犠牲にならないよう今後の交通安全教育を期待したいものである。

中国の大学の軍事教練

訪問した9月中ごろは、中国の大学の新学期である。旅順開発区にある大連交通大学のその威容は驚くべきものである。海に面した小高い丘の傾斜面を利用し、各教室棟がまるでトーチカのようにひな壇に点在している。丘の中央には大学の本館棟があり、その後ろには大きなビルの学生寮が3棟並び建っている。最近、中国では多くの大学が建替えの時期で日本の大学が足元にも寄れないような立派なキャンパスが整備されている。日本の大学はまるで中国の高校程度かもしれない。

Photo_14 その瀟洒なキャンパスで迷彩服の学生集団という異様な光景を見た。中国の大学では新入生は授業の始まる1ヶ月ほどの間、集団で軍事教練が課せられるとのことである。案内のG嬢に尋ねると、どこの大学でも必ず実施しており運動が苦手というG嬢もやったことがあるという。最も、隊列を組んだり、腕立て伏せをしたりというようなことで、射撃などの訓練はしないとのことであった。訓練を受けている学生の真剣さをG嬢に尋ねたが、戦前の日本の学校で行っていた軍事教練のような厳しさは無く、やりたくないけどやらされていると感じている学生も多いとのことであった。

Photo_15 大学だけでなく、中学や高校でもやっているとのことであったが、侵略された経験を持つ国の厳しさと同時に、小生を含め60年の平和ボケしているわが国との彼我の差を感じずにはいられなかった。このように日々、国防を意識している国が、靖国問題からなぜ去勢された日本の軍国主義復活を恐れるのであろうか。どうあがいても、今の日本では中国の脅威になれそうに無いが・・・・。自由化を恐れ国内向けに脅威を煽って引きしめにかかっているのであろうか。地べたにへばりつく日本の若者に未来はあるのか。将来に不安を感じざるをえない。

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中山公園街道の居家養老院

視察2日目は、最初は中山公園街道にある居家養老院(ホームヘルパーステーション)である。いわゆる従来の庭付きの塀で囲まれた老人施設とは異なり、高齢者自身の住まいで在宅支援をするものである。

2002年9月に始まったこのサービスは、当初13世帯、17人の利用であったが、その後、近年では大連市内の100以上の社区(コミュニティ)で2000世帯に2000人以上のヘルパーがサービス提供をしている。そのうち、この中山公園街道では89世帯、沙河口区まで拡げると約500世帯に展開している。利用者と1対1のサービス提供で複数件の受け持ちは行っていない。

Photo_12 この居家養老院は、利用者の自宅へ主として失業中の女性がホームヘルパーとして訪問し、地域の社会資源をも利用しながら長時間にわたり日常の世話をするものである。もっとも1日延べ4時間程度の世話である。その具体的なサービスは掃除、洗濯、調理、リハビリ、話し相手や心理面のケアなど多様である。その利用料金は低く、利用者と失業者双方にメリットがあるといわれている。

利用者層は以下のように3段階に区分されている。A類はその地域に住む80歳以上の身寄りや収入の無い老人で毎月300元分の利用が出来る。この300元がヘルパーの収入になるが、決して多い額ではない。大連の最低賃金が1時間で約4元程度といわれており、時給に直せばそれ以下である。B類はその地域に住む男性70歳以上、女性65歳以上の夫婦2人で世帯収入が月1000元以内(独居の場合は600元以内)の老人の場合は、毎月200元分が支給される(ヘルパーに払う差額100元は自己負担)。C類は世帯収入2000元以内で100元分が支給される。近年では、この費用分がバウチャー化(貨幣化)されて利用者に配られ、利用者はそのバウチャーでサービス提供してくれるヘルパーを選ぶのである。

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この仲介、派遣を行うヘルパーセンターは、企業や組合などそれぞれの単位から毎年数百万元の寄付で運営を行っている。センターには、“九有、六統一”として事務室、電話、掲示板、記録簿の完備、看護用員の確保など9の条件を有していること、また、職員の服務規則や制服、記録簿、金銭出納帳などの6項目が統一されている。

また、これら担い手となる失業中の女性たちの専門教育を、大連大学看護科と提携して行っている。約3ヶ月程度の研修訓練は看護、家事、老人心理、救急などがあり、修了者にはその合格証明書が交付されている。

これからは、市場化が進むとともに投資主体の多様化がはかられ、ますます発展するものとして期待されている。

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大連市の社会福祉事業の現状と方向

 視察初日の夜は日曜であったので、市当局関係者との話は市内の日本料理屋kでということになった。出席者は、R教授と関係の深い市の民政部長、市が進めている外部福祉組織の準備室長(日本の国立大学へ留学経験あり、2級ヘルパーの資格を有している)と通訳のG嬢、小生の5人である。テーブルに溢れた料理を前に、食べる間を惜しんでいろいろと質問をする。

Photo_9  大連市では、全国に先立って先進的な取り組みを進めているということであった。具体的には、以下の10事業を積極的に進めていくという方針である。①機構養老模式(福祉施設)②居家養老模式(訪問介護)③貨幣化養老模式(利用券)④日托養老模式(デイサービス)⑤小型家庭養老模模式(宅老所)⑥昇地互助養老模式(中期移住)⑦養老助教模式(文化教室)⑧暖巣菅家模式(デイサービスなど生活援助)⑨信息化養老模式(情報サービス)⑩合資合作養老模式(外資導入)というように多様なサービスの整備を進めている。

 大連市の2006年7月発行の各種養老機構一覧表を見ると、①の機構養老模式は約100か所、ベッド数は12400床。②の居家養老模式は約40か所。④日托養老模式は約10か所。⑤小型家庭養老模模式は約20か所。⑧暖巣菅家模式は8か所と全市で60歳以上の高齢者が83万人をかかえる現状においてはまだまだ不足しているとのことである。今後、これらを整備していくために「大連市社会福利機構管理暫行方法」によって設置基準や運営基準等の法的な枠組みをしっかりしていくということであった。

 最近は日本をはじめ諸外国からの視察も多く、その対応に追われているとのことであった。日本からの合資・合作による進出も大歓迎であるとのことである。その中で市の部長が言った話が印象的であった。「日本からはいろいろと視察が多く来るが、いずれも調査段階でその先の一歩をなかなか踏み出さない」ということであった。その事例として、携帯電話も早くからドコモが中国進出の機会をうかがっていたが、参入機会を逸し今ではサムソンやノキアに先を越されている。自動車においても、最近はトヨタ、ホンダを初め進出が盛んであるが、フォルス・ワーゲンは20年以上も前から本格的に進出し、先行者利益を享受している。日本は慎重すぎるのではないか。という感想であった。確かに日本では中国でのビジネスはかなり難しいとの失敗事例や風評が多く語られており、中国が人治主義から法治主義に徐々に転換していることを忘れているかも知れないのである。福祉市場でもやはりハイリスク、ハイリターンで先駆けるタイミングが来ているのかもしれない。

 蛇足ではあるが、日本料理店は1人200元(約3000円)、2時間の食べ放題であわびやうに、車えびなどの魚介類がテーブルに乗り切らないほどであった。また、長城ワイン(赤)を頼んだがその飲み方は、氷を1~2キューブ入れるか、レモンを1切れ入れて飲むという日本とは異なった飲み方であった。所変われば品変わるといったところである。

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小型家庭養老院

大連市社会福利院の視察のあとは、中山区内の小型家庭養老院の視察である。日本のグループホームのようなもので、個人宅で数名の高齢者を入所で世話するものである。ところが散々探して訪ねたところ、運悪く連絡の行き違いで、玄関までで中には入れなかったのである。そこで文献データでその概要を紹介しておく。

Photo_8 大連市内では、民営で22か所、計327床の整備がなされている。これまでのものは、いわば試行段階のもので、3階にあったり、20床以上のものがあったり設置開設に対して基本的な基準が定められていなかったが、これまでの展開事例を参考に2006年5月に基本規範が制定された。

その内容をみると、設置者の自己所有の住宅(大連の住宅相場は㎡単価40001万元である:住宅の購入は日本円で7001600万円くらいかかる)において、介護、日常の世話、リハビリなどのサービスを提供する。エレベーターの無い場合は、1階または2階の設置に限る。暖房設備を有していること。基準面積は100㎡以上で、一人あたり10㎡以上、ベッド数は6~15床以内。厨房、トイレ、洗面所、風呂などの基本的な設備を備え、清潔であること。その他、非常口等の案内表示が2か所以上あること。また、設置に際しては近隣の同意を得ることとなっている。また、申請者の年齢が50歳以下と定められている。

人員基準も利用者4に対して従事者1以上と定められている。運営基準も高齢者の状態に応じた食事、見守り、定期的な消毒、食中毒の防止、室内の衛生保持、換気など高齢者の衛生管理を定めている。思った以上にかなり細かい規定を定めその高レベルの介護を促している。

利用料は設置者が施設のグレードによって自由に決定できるため、事業者ごとに少し異なるがその設定には根拠を示したコスト計算書を市の物価局に出し、認可を受けなければならない。概ね3段階あり、自立度の高い軽度の人が月800元、要介護の中度の人で月1000元、もう少し介護の重い重護の人で月1200元となっている。

一方で、介護従業員の雇い入れを一人月1000元と仮定すると、いわゆる医療、失業、年金、住宅基金などの社会保険関係で雇用者負担が43%、個人負担は23%が控除される。会社側の支払い総額は1430元であるが、本人の手取りは770元になり、各種保険等の負担率はかなり高い。

しかし、大連市では社区と連携し、在宅でのケアを進めていく方針からこの小型家庭養老の整備を今後も促進していくとのことであった。

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大連の社会福利院

社康のあとに訪問したのは「大連市社会福利院」である。この社会福利院は大連市が1972年に設立したものである。敷地面積36000㎡の広大な土地の中には、三無(身寄り、所得、労働能力が無い)老人向け、精神病患者向け、孤児児童向けなどの全体で28000㎡の施設がある。全体で約800名あまりが入所しており、内高齢者は210名、精神障害者は428名、孤児児童が200名ほどであり、0歳児から100歳以上までの5世代が入所している。職員は300名あまり、そのほかに退職休職者が146名。

Photo_5 その理念として、高齢者は我が父母のように、精神障害者は兄弟姉妹のように、児童は父母のように親身になってお世話をすると謳っている。

その中にある、新型社会福利院を訪ねた。この施設は、建築面積6450㎡の洋風の6階建である。三無老人向けとは異なり、日本で言うケアハウスのようなもので、自立度の高い健康老人が多く入所している。入所定員は200人。スタッフは約40名である。個室が半分以上あるが、2人部屋や4人部屋などもある。中には、日本人の入居をねらって畳の和室に改善した個室もある。Photo_7 館内は、エレベーター、全館空調、BGM、リハビリ室、サウナ、ビジネスセンターなどが整備されている。各部屋には、テレビ、電話、高級家具が備え付けられている。その月の利用料は、部屋のタイプや介護レベルのよって異なるが、軽度(自理)の場合、900から1400元、中度(介助)の場合は、12001400元、重度の場合は、12801880元となっている。1000元であれば約16000円であり、そう安くは無い。利用者は公務員や軍の幹部など高額年金受給者(約2000元/月)が多いらしい。そのほか、低年金の人で支払えないような人は子どもが補助をしているらしい。

Photo_6 サービス内容も身体状況に応じて提供され、食事も決まった食事以外に希望で自炊が出来る。またカウンセリングや相談、リハビリ、文化活動など生活を豊かにするようなサービスがいつも提供されている。

建設後3年余りであるが、ロビーの天井から食堂の天井まで大きなシミが川のように着いており、尋ねるとどうやら工事の手ぬきだったらしい。日本ならば、すぐにでも修繕をするようなケースだが、そのままになっているらしい。

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社康老年総合サービス (暖巣菅家)

社康老年総合サービス (暖巣菅家)

Photo_3 視察初日、朝からR先生の紹介で大連市沙河口区にある「SEKO社康」を訪ねた。日曜日で休館日であったため、利用者はいなかったがわざわざO社長が出迎えてくれた。

SEKO社康は、2006年7月5日に開設されまだ2ヶ月を経たところである。元あった建物を約400万元かけて改装したもので、2階建て、約1000㎡である。内にはショートステイ用のベッドが14床、リハビリ訓練室、団欒室、コンピューター室、図書室、娯楽室、理学療法室の他に200人程度が入れる小ホールを備えている。同じ棟に併設された診療所もある。日帰りサービスの定員は32人で提供しているサービスは、デイサービス、健康づくり、トランプや書道、音楽などの文化活動、配送サービス、救急車、孤独死予防の訪問など多岐にわたっている。そこには専門的な訓練を受けた介護職がいる。その多くは、失業中に再教育した婦人たちである。

Photo_4 大連市では4つの街道、30以上の社区(コミュニテイ)と連携しこの社康施策を展開している。利用の対象者は、社区と連携し社区内の主に「空巣老人」といって家族と離れて生活している虚弱老人たちである。

近年中国では、この「空巣老人」が増えており全国で2340万人、都市部では30%以上を占めて社会問題になっているといわれている。この傾向はますます増え、2010年には80%にまで増えるといわれている。このような高齢者の増加に対して、敬老院、老年公寓、社会福利院などの施設整備が図られているが、この「社康」方式は低コストで住み慣れた地域で暮らす施策として、その展開が進められている。

「SEKO社康」の運営の理念は「全ては老人のために」を掲げ、真心をもって生活を豊かにするサービスを提供すると謳っている。また24時間、一日、半日、時単位などその高齢者に応じたサービスを提供するとしている。

利用料は、基本料金として活動費が105元/月、食費(2食)240元/月の合計345元(約5500円)である。その他、利用者の活動内容に応じて以下の金額が加算される。理学物療が20-40元/月、マージャン15元/月、卓球25元/月、トランプ10元/月、音楽室30元/月、図書室10元/月、娯楽室50元/月である。

この沙河口区には最近14ヵ所の「社康」が開設され、総数23ヵ所が整備されている。50から100世帯当たり1人の専門職が家庭訪問している家庭は732世帯で、述べ8500余りの実績がある。

10_1 大連ではこのように独居老人中心に虚弱老人等への日帰り、訪問、健康管理、配送サービス、生きがい講座などを複数のサービスを提供する施策が積極的に展開されつつある。

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