旅順近郊の奉仕山庄養老院
視察2日目の午後は旅順の開発区に向けて大連市内からタクシーで約1時間以上長距離の移動である。
その途中で、市街地から離れ国道沿いにある「奉仕山庄養老院」へ寄る。三方を山に囲まれ敷地1万㎡、建築面積6000㎡、2階建て 200床という規模の養老院である。設備として、テレビ、カラオケ、マージャン室、図書室、シャワー、リハビリルームなどを備えている。
家庭的なサービスを心がけており、「すべては老人のため、老人はすべてである。天下の子どもの代わりに親孝行をする。すべての家に喜びを与える」を理念としている。ここは、元々建設業を営むオーナーが3000万元(約4.5億円)を投資し旅順への観光客目当てに作った施設で、宿泊、レストラン、入浴施設を持っていたリゾート施設だったが、そのオーナーが養老院へ改造したものである。その理由を伺うと観光目当てでは、冬場の稼働率が悪く年の半分しか施設が生かせないため、年間を通じて稼動する養老院への業態転換を図ったものである。もっとも、リゾート施設をつくる際にその程度のマーケティングを行い、リゾートとしては稼動率が上がらないことぐらいは、わかりそうなのにと内心??と思った次第である。
施設は、日本の施設と比較してとりわけ目を見張るような設備があるわけではないが、それなりのレベルであった。既存の入浴施設の改造をはじめ、裏庭にも空地があり、今後5000元ほどの投資を行ないまだまだ施設の充実を図っていくとのことであった。
訪問時は開業2ヶ月であり、200名定員の内、入居者は男女合わせて30名であった。ロビーでマージャンを楽しんでいた4人のご婦人方は見るからに元気で、日本の介護レベルでいえば、介護保険の要支援以上であろう。この施設の利用者の中には、長期の長期の入所ばかりではなく、寒い時期には北から寒さを避け、暑い時期には南から暑さを避ける渡り鳥のように移り変わる人も多い。まだ少ない入所者も年末までには60名ほどにしたいとの話であった。どうして募集しているのかを尋ねると個人的な人脈が大きいとのこと。入居料は、部屋のグレードで異なるが、食事込みで月650~3000元である。この時点でのスタッフ数は13名、給料は月700~900元と安い。
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