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大連の社会福利院

社康のあとに訪問したのは「大連市社会福利院」である。この社会福利院は大連市が1972年に設立したものである。敷地面積36000㎡の広大な土地の中には、三無(身寄り、所得、労働能力が無い)老人向け、精神病患者向け、孤児児童向けなどの全体で28000㎡の施設がある。全体で約800名あまりが入所しており、内高齢者は210名、精神障害者は428名、孤児児童が200名ほどであり、0歳児から100歳以上までの5世代が入所している。職員は300名あまり、そのほかに退職休職者が146名。

Photo_5 その理念として、高齢者は我が父母のように、精神障害者は兄弟姉妹のように、児童は父母のように親身になってお世話をすると謳っている。

その中にある、新型社会福利院を訪ねた。この施設は、建築面積6450㎡の洋風の6階建である。三無老人向けとは異なり、日本で言うケアハウスのようなもので、自立度の高い健康老人が多く入所している。入所定員は200人。スタッフは約40名である。個室が半分以上あるが、2人部屋や4人部屋などもある。中には、日本人の入居をねらって畳の和室に改善した個室もある。Photo_7 館内は、エレベーター、全館空調、BGM、リハビリ室、サウナ、ビジネスセンターなどが整備されている。各部屋には、テレビ、電話、高級家具が備え付けられている。その月の利用料は、部屋のタイプや介護レベルのよって異なるが、軽度(自理)の場合、900から1400元、中度(介助)の場合は、12001400元、重度の場合は、12801880元となっている。1000元であれば約16000円であり、そう安くは無い。利用者は公務員や軍の幹部など高額年金受給者(約2000元/月)が多いらしい。そのほか、低年金の人で支払えないような人は子どもが補助をしているらしい。

Photo_6 サービス内容も身体状況に応じて提供され、食事も決まった食事以外に希望で自炊が出来る。またカウンセリングや相談、リハビリ、文化活動など生活を豊かにするようなサービスがいつも提供されている。

建設後3年余りであるが、ロビーの天井から食堂の天井まで大きなシミが川のように着いており、尋ねるとどうやら工事の手ぬきだったらしい。日本ならば、すぐにでも修繕をするようなケースだが、そのままになっているらしい。

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社康老年総合サービス (暖巣菅家)

社康老年総合サービス (暖巣菅家)

Photo_3 視察初日、朝からR先生の紹介で大連市沙河口区にある「SEKO社康」を訪ねた。日曜日で休館日であったため、利用者はいなかったがわざわざO社長が出迎えてくれた。

SEKO社康は、2006年7月5日に開設されまだ2ヶ月を経たところである。元あった建物を約400万元かけて改装したもので、2階建て、約1000㎡である。内にはショートステイ用のベッドが14床、リハビリ訓練室、団欒室、コンピューター室、図書室、娯楽室、理学療法室の他に200人程度が入れる小ホールを備えている。同じ棟に併設された診療所もある。日帰りサービスの定員は32人で提供しているサービスは、デイサービス、健康づくり、トランプや書道、音楽などの文化活動、配送サービス、救急車、孤独死予防の訪問など多岐にわたっている。そこには専門的な訓練を受けた介護職がいる。その多くは、失業中に再教育した婦人たちである。

Photo_4 大連市では4つの街道、30以上の社区(コミュニテイ)と連携しこの社康施策を展開している。利用の対象者は、社区と連携し社区内の主に「空巣老人」といって家族と離れて生活している虚弱老人たちである。

近年中国では、この「空巣老人」が増えており全国で2340万人、都市部では30%以上を占めて社会問題になっているといわれている。この傾向はますます増え、2010年には80%にまで増えるといわれている。このような高齢者の増加に対して、敬老院、老年公寓、社会福利院などの施設整備が図られているが、この「社康」方式は低コストで住み慣れた地域で暮らす施策として、その展開が進められている。

「SEKO社康」の運営の理念は「全ては老人のために」を掲げ、真心をもって生活を豊かにするサービスを提供すると謳っている。また24時間、一日、半日、時単位などその高齢者に応じたサービスを提供するとしている。

利用料は、基本料金として活動費が105元/月、食費(2食)240元/月の合計345元(約5500円)である。その他、利用者の活動内容に応じて以下の金額が加算される。理学物療が20-40元/月、マージャン15元/月、卓球25元/月、トランプ10元/月、音楽室30元/月、図書室10元/月、娯楽室50元/月である。

この沙河口区には最近14ヵ所の「社康」が開設され、総数23ヵ所が整備されている。50から100世帯当たり1人の専門職が家庭訪問している家庭は732世帯で、述べ8500余りの実績がある。

10_1 大連ではこのように独居老人中心に虚弱老人等への日帰り、訪問、健康管理、配送サービス、生きがい講座などを複数のサービスを提供する施策が積極的に展開されつつある。

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